第9回都草文化交流会~上巳の節句の茶会をたのしみましょう~(14.3.2)
第9回都草文化交流会~上巳の節句の茶会をたのしみましょう~(14.3.2)
◆日 時:平成26年3月2日(日) 午前10時集合
◆集合場所:京阪八幡駅
◆会 場:松花堂 茶室
◆参加費:5,500円
◆参加人数:17名
江戸時代の初期、寛永年間に開花した芸術文化には公家、武士、僧侶、町衆などあらゆる階層から生まれた素晴らしいものが受け継がれてきております。その文化人の中でも寛永の三筆といわれた松花堂昭乗は石清水八幡宮の境内にあった滝本坊で書画はもちろん茶の湯、作庭にも後世に素晴らしいものを残しています。
今回はその松花堂昭乗が晩年「松花堂」と名付けた方丈で風雅を愛し、侘び住まいの境地を楽しんだといわれるゆかりの庭園、茶室を拝見してまいりました。紅梅、白梅が花開き馥郁とした香の漂うお庭は広く3つの茶室(梅隠、松隠、竹隠)や悲しい伝説の女郎花塚と、明治維新の神仏分離で移築されたといわれる本日のメインである茅葺の草庵茶室「松花堂」などを拝見いたしました。
庭園散策の後は昭乗が農家の種入れとして使っていた箱の内側を十字に仕切って煙草盆や絵具箱として使っていたものを吉兆の創始者湯木貞一氏がお弁当に改良し、料理を美しく盛り付けたところから生まれた「松花堂弁当」を賞味いたしました。春の菜の花や特製の胡麻豆腐、お造り、等がきれいの盛り付けられ、ご飯をお変わりしておいしくいただきました。
食事の後は茶室松隠で雛祭りにあわせたお茶席で、菜の花きんとんと抹茶を頂きました。芸術にふれ、味わい、寛永の文化を学ぶ第9回文化交流会は和気藹々の雰囲気で楽しんで参りました。
文化交流会 担当 藤井久美子
参加者の 会員番号26-中島 孝和様より
平成26年3月2日「松花堂茶室」における「お茶会」に参加させて頂きました。下記の通り大変楽しく有意義で、種々学ぶ事が出来ました。
1.「寛永の三筆」と称せられた、松花堂昭乗ゆかりの「松花堂」(八幡市)庭園の中にあり、約400年の時を経て、八幡に生きた文化人の心が偲ばれました。
《松花堂昭乗は晩年、男山中腹の「泉坊」の傍に草堂=松花堂を作った事、明治24年に旧地から現在地に移築された事、平成14年に現在の松花堂庭園・美術館が新装オープンした事etc を現地ボランティアガイドさんが説明》
2.庭園は広大で(約22,000平方メートル)で大変美しく、金明孟宗竹・黒竹をはじめとする多数の竹・笹紅白梅、椿・山茶花が優美な景観を醸し出していました。
《4月の桜、5~6月の若葉・新緑・深緑、11月の紅葉も美しく、四季を通じてその優美な景観が訪れる人の心を和ませるとの事でした。》
3.「松隠」という茶室でのお茶会は、須山 里己様(都草会員)が正客を務められ、AT HOMEな雰囲気で少し教えて貰いながら、気楽にお茶を楽しむ事が出来ました。正客が座られる位置の前に、煙草盆・煙管が置かれる事、その時期に合った掛け軸・生け花等が設えられる事も学ぶ事が出来ました。
4.松花堂昭乗が実際に晩年を過ごした「松花堂」が、現在の庭園に「再現」されており、軒にかかる扁額には「松花堂」と隷書で彫られ、「惺惺翁」(昭乗本人の号)の落款が辛うじて見え、興味深いものでした。
《「松花堂弁当」も、もともとは昭乗が「小物入れ」として使っていた器を「吉兆」創業者・湯木 貞一」氏が昭和8年以降、弁当箱に改良したとの事です。》
上記の通り大変楽しい催しでしたでの、又、次回を楽しみにしております。
★松花堂庭園 スタート
★キンメイモウソウ
★水琴窟から美しい音色・・・♪
★お茶室の「松隠」です
★宗旦好の庭園茶室「梅隠」
★とてもすばらしい昭乗垣
★「松花堂弁当」をいただきました。
★茶室松隠で雛祭りにあわせたお茶席
★菜の花きんとんのお菓子でした
★拝見
(写真:岸本幸子 理事、熊谷喜輝 会員)
(事務局 小松香織)