大覚寺戊戌開封法会で末寺からの団体参拝者をご案内(2018.10.01~11.30)
大覚寺戊戌開封法会で末寺からの団体参拝者をご案内(2018.10.01~11.30)
10月1日から11月30日までの2ヶ月間、大覚寺で、嵯峨天皇が書かれた般若心経を納めている心経殿の扉が60年に1度開かれる戊戌(ぼじゅつ)開封法会が行われています。これに合わせ、全国の末寺から多くの方が参拝に来られるため、都草にそのご案内の依頼がありました。
弘仁九年(818)、都で大飢饉による疫病がはやり、嵯峨天皇はご写経をして勅封(封印)として奉安、国民の安泰を心から願われました。この年が戊戌(ぼじゅつ つちのえ・いぬ)で、以来大覚寺では60年に一度、戊戌の年にその写経(勅封心経)を開封して天下泰平を祈る「戊戌開封法会」を行ってきました。
60年前の開封法会では、お寺や嵯峨御流など関係者のみ3日間の公開で、今回のように2か月間、一般にも公開されるのは初めてのことです。拝観できるのは嵯峨天皇の他、後光厳、後花園、後奈良、正親町、光格各天皇御宸翰の般若心経です。また、嵯峨天皇の御宸翰は金泥部分が剥落して見にくくなっているため、書かれた当時のままに再現された複製も展示されています。
今回は、戊戌開封法会に合わせて全国の末寺から団体で参拝に来られる皆様のご案内です。1台のバスを1人で対応するため、多いときはお客様が40人にもなり、一般の参拝客も多く来られている中、ご案内というより無事参拝していただけるように誘導が主となるケースも多くありました。
期間中、29人の会員が延べ140回以上のご案内を行います。9月末に台風24号が近畿地方を通過、その影響で初日から案内場所が急に変わったり、末寺の方々を乗せたバスの到着が大幅に遅れたりと、右往左往するスタートでした。さらに初日から10月8日まで「二十一座般若心経法」という特別な儀式が行われ、非常に混雑してご案内に苦労しましたが、会員の皆様の奮闘でなんとか乗り切る事ができました。
11月末の法会終了までまだ気が抜けない日が続きますが、60年に一度の貴重な機会に携わる事ができたことに感謝すると共に、ご協力いただいた会員の皆様にお礼申し上げます。
(理事 須田清司)
(広報 須田信夫)
(写真 須田信夫)