旧議場土曜講座3月は「京都の神仏分離と廃仏毀釈の名残を探る」(2019.3.16)
旧議場土曜講座3月は「京都の神仏分離と廃仏毀釈の名残を探る」(2019.3.16)
3月の旧議場土曜講座は「京都の神仏分離と廃仏毀釈の名残を探る」と題し、石田一雄会員が講演しました。
平成30年(2018)は、明治元年(1868)から満150年でした。明治の神仏分離からも150年がたちました。
神仏は一体だとする「神仏習合」は、奈良時代にはじまり、その後本地垂迹説(仏が日本で神となった)が広まって、江戸時代まで当たり前でした。全国の神社で仏像が祀られ、社僧が神前で読経し、寺院の境内に鎮守がありました。明治政府は、江戸幕府の仏教中心主義を大転換、神社神道を国教化し宗教政策の根幹に据える大方針を打ち出し、その一環として「神仏分離令」を出して神社から仏教色を一掃させました。廃仏毀釈は、神仏分離をきっかけに起こった、極端な現象でした。
神仏習合だったのは、皇室も例外ではなく、明治になって神仏分離が行われ、御所にあった御位牌や仏像は除かれ、現在は「御寺」泉涌寺などに収められています。
現在京都を代表する神社である八坂神社、北野天満宮、石清水八幡宮を取り上げ、現在も現地にみられる神仏分離の名残と外に流出した仏像などが現在収められている寺院などを紹介しました。
今でもわずかながら神仏習合時代の名残の行事が残っています。伏見稲荷大社と東寺、石清水八幡宮と東寺、粟田神社と青蓮院などを紹介しました。
(会員 石田一雄)
都草会員による講演「京の四方山ばなし」は今回で終了です。
4月からは「平成」から「新元号」へ 節目の年に考える京都の魅力 をテーマに、新しいシリーズが始まります。
5月は、京都市歴史資料館館長で都草顧問の井上満郎先生が講演されます。
各月の講演内容は以下の通りです。
4月20日
不死鳥のまち 京都
-文化遺産と災害-
講師:土岐 憲三氏(立命館大学特別研究フェロー)
5月18日
清少納言と紫式部
-歴史のなかから考える-
講師:井上 満郎氏(京都市歴史資料館館長 都草顧問)
6月16日
和食の東西
-東京の和食、京都の和食-
講師:佐藤 洋一郎氏(京都府立大学和食文化研究センター特任教授)
※2019年4月 同大学文学部和食文化学科特任教授就任予定
7月20日
おばんざいから作る健康
-旬の食材を美味しく食べる-
講師:仲田 雅博氏(京都調理師専門学校校長)
9月21日
”もしも”に備える
家庭や地域の防災術
講師:田中 英樹氏(日本防災士会京都府支部支部長)
日時は毎月第3土曜日の13時30分から15時までです。来年度も事前申込制になっています。
毎回好評で、受付開始後すぐに定員に達してしまうことが多くあります。お聴きになりたい方は早めにお申し込み下さい。
申込先は京都府府民総合案内・相談センター
TEL:075-411-5000(電話受付時間:平日9時~17時)です。
詳しいお問い合わせ先は
府庁旧本館利活用応援ネット事務局 電話:075-414-5435 です。
ホームページはhttp://www.pref.kyoto.jp/sisan/news/doyoukouza.html
(広報部:須田信夫)
(写真:須田信夫)