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安楽寺の和讃について(会員投稿)

2011.04.16

 

安楽寺の和讃について(会員投稿)

 

       安楽寺の和讃  

 東山のふもと、鹿ケ谷の安楽寺に古くから伝わる「安楽寺和讃」があります。開山の住蓮、安楽両上人や、その下で出家した後鳥羽上皇の女官、松虫、鈴虫姫姉妹の物語がつづられています。
 両姫の無断出家は上皇の怒りに触れ、住蓮、安楽両上人は断罪。姉妹もその菩提を弔いつつ苦難の生涯を送ります。両上人や姉妹を偲ぶ法要で奉納される「安楽寺和讃」は保存会の人たちによって受け継がれてきました。
 清らかな歌声と独特の節まわしは鈴の音、鉦のひびきにとけ合い、人々を物語の世界へといざないます。春から初夏にかけては鶯の囀りが一層の趣を添えます。
  
     うぐいすも 念仏となえる 安楽寺   (先人の句)
 
 美しい和讃の調べに、私は心洗われ至福のひとときを過ごします。
 
                                 都草会員 谷 衣子

 

(事務局 小松香織)