松ヶ崎題目踊りさし踊りレポート(16.8.15)
松ヶ崎題目踊りさし踊りレポート(16.8.15)
夜の祭りに出没すると噂されている高橋夫婦です。
一部の方からご好評をいただいたので、調子に乗って、ひにちは前後しますが、松ヶ崎題目踊りさし踊り
の報告を致します。8月15日に行きました。
題目踊りは盆踊りの原形とも言われています。盆踊り=屋台=喧噪と連想していたので、ひとのざわめきと
照明の明るさを目指していけば容易く涌泉寺に到達できると踏んでいました。
高野川方向の北山通りから妙法の山裾の住宅街に入りました。昼間よく通る道なので地理は理解していたつ
もりが、夜になると、月夜だったとはいえ意外と暗く、辺りは静寂に包まれていてさっぱりわかりません。
開始時間の8時が迫って来たのでショートカットしようと思い、懐中電灯を点けて、当てずっぽうで住宅の
間の暗く細い道を山側に入って行きました。すると1軒だけ玄関や庭先の照明が煌々と明るく、生花を飾っ
ている御宅がありました。
「このあたりのお盆の風習なのかなぁ」と考えました。翌日、NHKを見てびっくり。五山の送り火の特番
で生中継された、今年、新盆を迎えた御宅だったのです。
結局、行き止まりだったので、元の道に戻り、道順通りに松ヶ崎小の方向へ向かいました。続々と外人観光
客が集結して来ました。
定刻になると、まずは本堂で住職さんに合わせて全員で読経。それから、題目踊りが始まりました。
太鼓を挟んで男性歌唱隊と女性歌唱隊が向き合って交互に「妙法蓮華経ぉ~♪♪」というようなお題目の
入った歌の掛け合いをします。膝のところで扇子を裏表にひるがえしながら、女性の踊り手はうつむき加減
で粛々と20分位踊ります。こちらの踊り手は松ヶ崎のひとだけです。
次に、さし踊りです。庭の中央に櫓が引き出され、男性陣が乗り込み朗々と歌い上げます。歌詞はよく聞いて
みると東海道五十三次を江戸の方から京へ向かう宿場の順に絡めた内容のようでした。踊りはどちらかと言う
と、さし踊りの方がより盆踊り風。両手を前方へ差し伸ばす所作が特徴的です。
踊り手の中には拍子木を叩くひともいます。このさし踊りでは松ヶ崎の人以外も積極的に踊りの輪に誘われてい
ました。20分位経って踊りが終わると、明日も同じ踊りがあるからでしょうか、全ての行事はあっさり終了。
お寺は高台にあるので、市街の灯りや東山のシルエットが綺麗に見えていました。昼間の暑さもどこへやら、
風もないのに非常に心地の良い夜でした。
24時間後にあのような天候になるとは一体誰が予想したでしょうか。(会員 高橋 浩次 & 直子)
(広報部 岸本 幸子)