旧議場土曜講座 2月は「京都の路面電車」(2017.2.18)
旧議場土曜講座 2月は「京都の路面電車」(2017.2.18)
旧議場土曜講座5回目は、新井滋子会員の「京都の路面電車」でした。京都の市電の変遷、現在も現役で活躍している市電の紹介や、市電復活のアンケート調査など、ユニークなお話しで会場を沸かせました。また、懐かしい市電のDVDもご覧いただきました。今回からプロジェクターが2台になり、来場された皆さんにとってより見やすい講座になりました。

講演する新井滋子会員 2台のプロジェクターで投影しました
私の場合、鉄道、電車そのものではなく交通機関の変遷が話の中心です。自分の体験、資料調べなどをもとに、切島勇会員のお話、山本喜康会員の資料拝借、またスライド、DVDを皆様に助けてもらって用意いたしました。

講演する新井滋子会員
構成
① 京都の路面電車の始まりから廃止
② そのことに関するエピソード
③ 現在の京都市民の電車への関心
④ 他府県の現在の路面電車
⑤ 市電の映像
⑥ 電車軌道を実際に歩くコース紹介
歴史
明治 28 伏見~七条間開通その後岡崎に延長
疏水の水力発電利用
内国勧業博覧会に利用
33 北野線(N電 )が下の森まで開通
① なぜ京都だったか
② 初期の路線
③ どこを通るか
④ 初期の出来事
45 京都市電開業(当初京電と市電が競合)
大正 7 京電を市電が買収 以降路線や道路拡大、電車新型化
この間全盛期~不況や戦時体制の影響~戦後回復へ
昭和 32 市民の足として、乗客最盛期 一日60万人
33 市電最後の延長=今出川線が白梅町まで延長
36 北野線廃止 (敷石の一部は清水産寧坂に)
45 伏見線廃止
53 市電全面廃止
廃止の背景
・乗客減少
・車増加による渋滞
・人口のドーナツ化
・地下鉄、道路の整備計画
(賛成、反対さまざまな意見 廃止反対運動)
100人の市民にアンケート (2014年)
市電 復活してほしいですか? |
○ 京都にあう 情緒がある 観光に必要 公害も少なくエコ 便利 景色がよく見える ゆったりしている 車規制して再生を × もっと渋滞する 地下鉄を増やすべき バスやバイク 自転車でいい 嵐電だけでいい もともと廃止すべきじゃなかった 今からは無理 △ 近代的なトラムを(広島、富山を例に) 外周は必要 今出川は× チンチン電車のみ復活 |

京都市営電気軌道路線図(大正7年)

講演する新井滋子会員
京都府議会旧議場での発表でしたので、参加者の方に議員気分で路面電復活について模擬議決しました。
興味がある方が来られているのですから、当然復活派が多数でした。

会場で募った賛否では、復活賛成派が多数でした
昔の市電走行風景

北野線、北野終点 奥に北野天満宮の鳥居が見える

北野線廃止時の記念切符

千本中立売付近を走る市電
今も各地で活躍する市電たち

広島電鉄宮島線を走るグリーンライナー

富山市で活躍中の市電新型車両サントラム
終了後、他の木造電車の話も聞きたかったと言われました。鉄道、電車に興味を持っておられる方は多く、その方たちの関心に応えることができていません。また、どなたかがやっていただけたらと思います。
(会員:新井滋子)
◎これからの予定は以下の通りです(東門からお入りください)(整理券が渡されます)
◆平成29年3月18日(土曜日)13時30分~15時00分
テーマ:京都御苑の歴史 講師:水本 博 会員
◎次回の土曜講座で、都草会員の講演は終了です。4月からはテーマが変わります。
(広報部:須田信夫)
(写真:新井滋子、須田信夫)
(資料写真提供:山本喜康会員)