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活動内容

旧議場土曜講座 1月は「道長時代の御霊会」(2025.1.18)

2025.01.24

旧議場土曜講座 1月は「道長時代の御霊会」(2025.1.18)

 

今回は八木澤哲雄理事による「道長時代の御霊会」です。

 

 

このたびは竣工121年目を迎えた歴史ある旧議場にてお話をさせていただき、非常に光栄なことで貴重な機会を頂きありがとうございました。

 

内容は、前月に最終回を迎えた大河ドラマ「光る君へ」で注目された、平安時代に始まった「御霊会」についてです。

 

講演する八木澤哲雄理事

 

この当時は、無実の罪を着せられて非業の死を遂げた人が怨霊となって個人または社会に祟り、災禍をもたらすと考えられていました。その怨霊を丁重にお祀りすることで御霊となって国家鎮護の神として平穏を与えてくれるという考えかたが「御霊信仰」です。御霊会は、863年(貞観五年)に清和天皇により神泉苑で行われたものが最初で、やがて祇園御霊会(現在の祇園祭)、紫野御霊会(現在の今宮祭)、北野御霊会(近々復活予定の北野祭)などが次々行われました。

 

道長の時代には、国家が年間に行う公祭や宮中の儀式などは奈良時代の律令によりほぼ形が出来上がっていました。源氏物語にも登場する「賀茂祭」や当時行われていたお祭りなど、当時の状況をまずお話ししました。奈良の鎮花祭と京都のやすらい花についてもお話しさせていただきました。

 

講演する八木澤哲雄理事

 

後半は、御堂関白記や小右記、権記などの日記から当時の御霊会の様子を紐解くという試みでした。道長が何度も牛頭天王の怒りに触れる一方、実資は家族のために祇園感神院(現在の八坂神社)へ参拝するなど、当時の様子を多少でも垣間見ていただけたら幸いです。

 

旧議場土曜講座会場

来場者アンケートでもスライドの字が薄い、文字が小さいなどのご指摘があり、今後留意して参りたいと思います。(理事 八木澤哲雄)

(広報 須田信夫)

(写真 須田信夫)