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活動内容

京都学・歴彩館府民協働連続講座 都草講演会「信長と京都 ―宿所の変遷からみる―」2019.6.22

2019.06.24

京都学・歴彩館府民協働連続講座 都草講演会「信長と京都 ―宿所の変遷からみる―」2019.6.22

「信長と京都 宿所の変遷からみる」のご講演

 

勉強会としておこなっている都草講演会をいつもの会場ひとまち交流館・京都を飛び出して北山の歴彩館で。
初めての京都学・歴彩館府民協働連続講座、多くの方にお支え頂き無事に終えることが出来ました。
心よりお礼申し上げます。

 

さて、初回にお願いした演題は「信長と京都 ―宿所の変遷からみる―」

奈良大学文学部史学科教授 河内将芳先生

前半はこのタイトルの著書を出版された河内将芳先生にご講演をしていただきました。
信長の宿所という観点から当時の資料を丁寧に見ていくと、信長の上洛の目的が見えてくるという事にまず驚きました。

歴彩館大ホール 河内将芳先生のご講演

宿所とされた側である京都の寺や町の様子、当時の社会の構造、信長の価値観、最後は信長が本能寺で命を落とすことになったその理由まで迫って下さいました。

後半は河内先生と同じ日本中世史の研究者である大山崎町歴史資料館の福島館長とのご対談。

大山崎町歴史資料館館長 福島克彦先生

・信長が上洛してくる以前の戦国期京都の景観

・今回のテーマである「宿所」、そもそも武士が京都に「寄宿」するとはどんな状況なのか、またそれがもたらす影響は?

・信長は京都の城を築く契機を何度も持ち得ながらそれをしなかったが、その理由。

・結果的に信長の最後の宿所となった本能寺の当時の様子。

・次に政権をもつことになる秀吉は京都に城を造るが、その理由。

「信長からみた戦国期の京都」と題しての ご対談

など、さらに掘り下げて前半のご講演の内容をおさらいしていただけました。

途中、福島先生のご専門の内容に話題が及ぶ際には、河内先生から福島先生へ逆質問される場面もあり、会場は笑いに包まれました。

 

朝廷に対しては無関心に見えた信長、時には朝廷をないがしろにしていたと理解されている信長のイメージですが、実は朝廷をとても意識していたことが当時の資料から読み取れ、資料を見ることがいかに大切かとお話下さいました。

 

定員400名という大きな会場での初めての講演会。
対談をいう形で開催させていただくのも、都草講演会では初めてのことでした。
対談形式がよかったというアンケートが非常に多かったことにホッとしております。

講演開始前の河内将芳先生と福島克彦先生

また、来年の大河ドラマ「麒麟がくる」のもう一人の主人公「信長」をテーマに、ちょうど本能寺の変が起こったこの時期に開催できたことも嬉しく思います。

受付風景

最後になりましたが、お忙しいなかお手伝い下さったスタッフの皆さま、会場に足を運んで下さった会員の皆さま、本当にありがとうございました。(記事 松枝 しげ美)

開場を待つお客様 ありがとうございました。

                             

                                  (写真 須田 信夫)
                                 (広報部 岸本 幸子)