第四回研修バス旅行を終えて~若狭の国宝建築と馬頭観音を訪ねる~(10月18日)
2014.11.02
今年は京阪バスを利用
一路若狭へ
第四回研修バス旅行を終えて
~若狭の国宝建築と馬頭観音を訪ねる~
研修部長 中江 好喜
この度の研修バス旅行は、北陸地方唯一の国宝に指定されている三重塔を持つ名刹明通寺と、重要文化財の馬頭観音を所有する馬居寺と中山寺の三カ寺を訪ねた。8時2分、参加者41名を乗せ京都駅南口バスターミナルを出発し湖西道路経由で快晴のもと一路若狭へ向った。今回は縁あって初めて京阪バスを利用。
この度の研修バス旅行は、北陸地方唯一の国宝に指定されている三重塔を持つ名刹明通寺と、重要文化財の馬頭観音を所有する馬居寺と中山寺の三カ寺を訪ねた。8時2分、参加者41名を乗せ京都駅南口バスターミナルを出発し湖西道路経由で快晴のもと一路若狭へ向った。今回は縁あって初めて京阪バスを利用。
まず最初に立ち寄ったのは、若狭で最も拝観者の多い明通寺である。真言宗御室派の寺院で山号は棡山(ゆずりさん)、本尊は薬師如来である。棡山と言うのは、当初、棡木で本尊の薬師如来を彫ったことに由来する。
伽藍に眼をやれば、本堂(国宝)、三重塔(国宝)とも鎌倉時代の建造物で和様であるが、木鼻(拳鼻)や板蟇股に大仏様系の手法が一部入っていた。特に、本堂の奥、高い石段の上に建つ三重塔は、軒の深さ、端で軽快な反りを打つ屋根の優美さなど、一度見れば決して忘れられない流麗な名塔である。
また、本堂の中に安置されている本尊の薬師如来と脇侍としての降三世明王、深沙大将(いずれも重要文化財)のちょっと変わった三尊形式について住職より詳しく説明がなされた。深沙大将は、砂の中から現れ玄奘を守護したという仏教の守護神で頭部に髑髏を戴き、腹に幼女の首を付けた異形の護法善神として表されている。
重文の像としては、横蔵寺(岐阜県)、金剛院(京都府)のみであり拝観出来て何か得をした感じであった。境内においては、銘木の棡木のみならず、榧(樹齢500年)の大木に多くの会員が触れて大いにパワーを戴いた。
明通寺山門
本堂へと続く参道
国宝の本堂
国宝の三重塔の前で記念写真
11寺30分、フイッシャーマンズワーフ付近にある今日のお食事処「濱の四季」に到着。
新鮮な鯛の塩焼きを中心とした田舎料理に皆さんも満足気な様子の顔・顔・顔! 楽しみなお買いものを済ませたあと、次の訪問地である馬居寺(真言宗)へバスを走らせた。
お楽しみの食事風景
馬居寺は若狭路では最古の寺院で、寺伝によれば推古天皇27年(619)、聖徳太子の開創と伝えられている。
12年振りに御開帳となった秘仏の馬頭観音(重文)を、住職の笑いをとる巧みな話しぶりに感心しながら聞き入った。また、本堂の横には鎌倉時代以降に造られた百数十体の石仏が並び一見の価値があった。
馬居寺
軽妙なお話をして下さった馬居寺住職 杉本龍心様
馬居寺(うまいじ)のコマーシャル
扇石(踏むと縁起が良いらしい)
本堂横の百数十体の石仏
そのあと、最後の訪問地である青葉山の山麓に広がる中山寺(真言宗御室派)へ向った。
寺伝によれば、天平8年(736)聖武天皇の勅願のもと越智の大徳といわれた泰澄大師によって創建された。御本尊の秘仏である馬頭観音は、開帳法要は25年に一度と、12年ごとの午年に行われるが、今回は馬居寺の御開帳に合わせて開かれたもの。この観音は日本にある重文の馬頭観音(6躰)のなかで最も優しく、慈悲に溢れ、綺麗な仏像に違いないことを私は確信した。
中山寺山門
本堂への参道
中山寺馬頭観音(特別に撮影許可を戴いた)
最後まで中江さんの丁寧な案内には感謝!感謝!
帰途、バスの中で皆様のご協力を得て初めてクイズ大会を行い、親睦をはかりながら大いに盛り上がった。帰着予定時間より約30分遅れご迷惑をお掛けいたしましたことお詫び
申し上げますと共にご協力くださいました関係者の方々に厚くお礼申し上げます。また来年どこかでお会いしましょう。
最後に、安全運転に努めて戴いた乾 誠治運転手と笑顔が絶えなかったバスガイドの今江里美さん
第4回バス研修に参加して
天高く馬肥ゆる秋、そんな表現がぴったりの秋晴れの一日。若狭へのバス研修に参加しました。
今回は馬居寺の馬頭観音が12年ぶりに10月18日だけ開帳という情報だけで、全くの不勉強のまま参加しましたが、私にとっては充実した一日となりました。
明通寺と馬居寺と中山寺をたずねました。
「明通寺」では、杉木立のなかの国宝の三重塔の美しさに圧倒されました。しばし時を忘れて見惚れていました。まさに「絵になる風景」でした。
「馬居寺」(まごじ)では馬頭観音に導かれて御堂の中へ。少し窮屈でしたが、その中で目の当たりにした馬頭観音のお姿とご住職の「うまい字」のお話しが印象的でした.
「中山寺」では、このタイミングでは見られない馬頭観音のお姿をラッキーにも拝見できたこと。ご住職の計らいでじっくりとそのお顔まで「目と鼻の先」でみられ、その迫力に言葉を失いました。私にとって至福の時でした。
また、帰りのバスの中での、○×クイズも楽しかったです。中江理事の博識と都草のみなさんの勉強熱心さには、頭が下がると同時に私自身の不勉強には、恥ずかしい思いで、一杯です。
最後になりましたが、今回の企画をされた中江理事を始めお世話役のみなさま、ありがとうございました。
来年も是非参加したいと思います。楽しみにしております。
№425 池内 重之
(写真撮影:小松香織理事・熊谷喜輝理事)
(事務局 熊谷)