第6回都草不思議研究会(10.1.16)
第6回都草不思議研究会
◆日時 :平成22年1月16日(土) 午前10時~12時
◆場所 :ひとまち交流館第五会議室
◆参加人数:31名
◆参加費 : 300円
◆内容
1.『京の不思議の不思議』 講師 木村哲夫会員
2.『青蓮院界隈の不思議』 講師 福井大作会員
3.『青蓮院とその周辺の不思議検討事例』 講師 吉見誠一郎理事
4.研究会の運営について
はじめに、木村会員から『京の不思議の不思議』について視覚的に分かりやすいプレゼ
ンテーションソフトを使っての発表がありました。
冒頭で昨年発表された内容(形のないものに京の良さがある)に触れた後、第一の不思
議として京の寺社で癒されるのはなぜか?、第二の不思議としてなぜ石に祈願するのか、
ということについて話されました。
寺社には「時間軸」が、石(天然石、石造物)には悠久の「時間軸」が存在する。「時間軸」
を有しているもの、それが感じられ人智のおよぶところではないものに対し、私達は一種信
仰心に近いものを抱く。撫で石、拝む石、さざれ石、岩座、お地蔵さん、京の町では石に祈
願する習慣・風習があり、これが京の良さであるということを、具体的な場所(寺社等)を挙
げられ講話されました。
★京の不思議の不思議について語る 木村哲夫会員
次に『青蓮院界隈の不思議』についての発表が福井会員からありました。
「十楽院上陵」(じゅうらくいんうえのみささぎ)に着目し、禅宗の熱心な信者で妙心寺の開基である花園天皇が、なぜ東山の天台宗青蓮院と浄土宗知恩院の境内地に葬られているのか?後深草天皇以後持明院統の天皇の御陵とされた十二帝陵(深草北陵)に、持明院統の5人の天皇だけが外れており、花園天皇にだけ外れた確固たる理由根拠が無いのも不思議であるということ。
福井会員は、それを解く鍵は異腹の弟・尊円法親王にあるというお話をされました。合わせて十楽院の名前の由来についても言及されました。
★青蓮院界隈の不思議について語る福井大作会員
最後に吉見理事からは、不思議を検討する際、高尚でなければと考える必要はなく、「事
物がそこにある」から始め、そこに「話」が存在すればそれが不思議であるという言葉があり
ました。次回3月の不思議研究発表会(引き続き青蓮院)では、どうぞ気軽に発表をお願いし
ます、とのことでした。続いて『青蓮院とその周辺の不思議検討事例』として、①江戸期には
公儀橋だった白川橋、②白川橋東詰南側にある京都最古の道標、③小鍛冶宗近を助けた
相槌明神を祀る相槌稲荷、④大事があると鳴動した将軍塚について、のお話がありました。
★研究会の運営について語る吉見誠一郎理事
(事務局 小松)