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活動内容

第25回都草研究発表会(10.12.8)

2010.12.11

  

       537-10.12.8研究会白板と藤野氏.JPG

       ★元号・西暦対照表、官職等在任表などを作成、熱弁を振う藤野淳士会員

第25回都草研究発表会(10.12.8)

◆日 時:12日8日(水) 午後1時15分~

◆場 所:ひとまち交流館京都 3階

◆研究発表:.『幕末変動の真相もう一つの視点・幕末の志士達を支えた女性群像』 都草会員 藤野淳士                       

◆講 習:.『十三仏から入る仏像の見方』 都草理事 中江好喜

◆参加人数:43名

◆会 費:300円

つい先日も、府庁旧本館の都草事務所に初老男性の幕末ファンの方が見学に見え、自分がいかに幕末に魅了されているかを語っていかれました。旧本館知事室のご案内をしておりますとこのような方に少なからず出会います。京都府庁もご存知の通り幕末の京都守護職上屋敷跡に建っておりますし、今年の春には旧本館中庭の桜も「容保桜」と命名されています。実に身近に幕末が存在しております。さて先月の研究会の際、簡単に発表予告をされた藤野会員ですが、まず制限のある時間の中でポイントを話しますので幕末を楽しんで下さいと始まり、今回の発表にあたり参考に読まれた本を紹介されました。・『孝明天皇と一会桑』家近良樹著(文芸春秋)・『幕末維新秘史』伊東成郎著(新潮文庫)・『幕末と生きた女』(新人物往来社歴史読本)の以上3冊です。続いて幕末期の主な人物の功罪ということで、孝明天皇、徳川斉昭、一橋慶喜、鷹司政通、松平容保、岩倉具視を中心に藤野会員の感想を交えながらのお話がありました。さらに、薩長両藩が坂本龍馬の仲介で同盟を結び、武力倒幕に邁進した結果維新の偉業が成し遂げられたという、「勝てば官軍」の「薩長史観」が史実の全てではないということや、全国的に起きていた内輪もめなどしていては、それこそ外国の植民地になってしまう、という衆論の力があってこそ維新が成ったのだということをしっかり意識したいとの言葉がありました。幕末国を憂い、本当に国の為に身を砕いたのは岩倉具視、女性では津崎矩子(村岡局)だと藤野会員。特に津崎矩子に関しては、「男はん何しておりますねん」と男性顔負けの政治家の素質があったのではと同会員。他に立場立場で大きな力を発揮した女性として、会津、薩摩の女性についてそれぞれ説明され、さらにお登勢、お竜など志士達と関りのあった女性についても触れられました。日頃から親しみを感じさせます藤野会員ですが、今日のいつになく真摯なお話振りでも皆さんを引き込んでおられました。

 

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       ★お話ばかりでなく ◎達筆に注目!!

 

 

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                  ★昨年に引き続きガイド講習会講師 中江好喜理事

今年1月から3月にかけて第1期都草のガイド講習会が開講されました。今日の中江理事による講習が、第2期都草ガイド講習会のスタートになります。まず仏像の基本知識を学ぼうということで、「十三仏から入る仏像の見方と特徴」が開講されました。なぜ十三仏からかといいますと、脇侍を入れるとおおよそ20位の仏像を覚えることができ、効率がよいとのことでした。まず、十三回の追善供養に関わる十三仏とはの解説があり、次に仏像がいつからどのように出現したかについて、そして今講習会一番のポイントであります仏像の特徴、というようにレクチャーは進みました。仏像の特徴については①如来編、②菩薩編、③明王編、④天部編の順番で、パワーポイントにより代表的な仏像の紹介、安置されてます寺院についても教えていただきました。仏像は、最初に首から上を見て、次に手を見ると8割方判るということでした。まず①の如来編、清凉寺の釈迦如来 について、昔お金を投げつけられていたのでその時の傷が沢山あるというような面白いお話、その特徴ある清凉寺様式の釈迦如来像が日本におよそ100体あるが、西明寺などもその例であるというようなこと。また薬師三尊のところでは、その三尊の像と像の間には「空間のざわめき」が存在するといった話、尤も中江理事は全く感じたことは無いそうで、変に安心させられ、ここでも皆さんの笑いをとっておられてました。阿弥陀如来は必ず親指と小指以外の指をくっつけて輪にした九品の印相をしているということ、このように極めて平易なことを認識することによってぐっと仏像の見方が容易になるものなのだと今更ながら感心したりしました。②菩薩編、次々に美しい仏様が紹介されました。衣紋における翻波式と連波式の説明やトリバンガ、台座の様式等々様々なポイントの解説を交えながら、アルカイックスマイルで有名な法隆寺の百済観音、フェノロサが「東洋美術の真」と絶賛した同寺の救世観音、日本で一番美しいといわれる向源寺の十一面観音など数多くの仏様をまるで博物館で拝見しているが如く一気に堪能させてくださいました。③明王編、不動明王の特徴や三つの種類について再確認し、なかなか完全に覚えられない五大明王についても、固有の特徴の明解な説明でクリアできそうに思いました。④天部編、四天王は、方角の東から「地蔵こうた」でいつでも失念することなく完璧に覚えることができるという、暗記術も披露されました。さて皆様、今講習は例によって大変密度の濃い内容のものでしたが、まず初めに講習内容を完全にマスターすることを目標にし、来年1月からの現地講習会に備えることといたしましょう!また、今日は東京在住の会員さんも参加されておられたということでした。本当にお疲れ様でした。

 

          540-10.12.8研究会中江さんが足の組み方指導.JPG     

 ★「痛たたっ!!」 降魔坐?それとも吉祥坐? 中江理事の指導で実際に足を組まれる受講者の方 

 

(事務局 小松香織)