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活動内容

第42回文化交流部会 「洛北・岩倉の歴史あれこれ」(2025.7.2)

2025.07.05

第42回文化交流部会 「洛北・岩倉の歴史あれこれ」(2025.7.2)

開催日時 : 7月2日(水)9:45開始~12:00終了

会 場: 古民家カフェ「いささんち」

参加者: 27名

 

岩倉にある古民家カフェ「いささんち」で、地元出身で大阪府立大学名誉教授の中村治先生から洛北・岩倉の歴史に関するお話を聴き、手作り麹と地元の野菜を使ったお弁当をいただくコースに27名の会員が集いました。

 

いささんちのお店

 

いささんちは、体に優しく嬉しいお料理をメインとする、昨年6月にオープンしたカフェです。今回はこちらの古民家のお部屋をお借りして文化交流部会を開催しました。

 

中村先生のお話は1時間ほどで、洛北の里子預かりに関する内容でした。岩倉に生まれ育ち、長年地元を研究されている先生のお話は、とても分かりやすく興味深いものでした。 

 

お話をする中村治先生

岩倉には預けられていて亡くなった子の戒名を記した過去帳や、里子預かりの契約書が残っています。

もともと岩倉では米と麦と薪の産地でしたが、これらを市街地に持っていくには、重いにも関わらず安くて収入が少なかった。そこで市中に持って行って売るよりも里子や精神障害者などの滞在者に消費してもらい、里子の預け賃を収入とするという方法をとったそうです。

里子たちは、公家、宗教関係者、祇園に出入りしていた旦那衆や、乳の出ない母親の子供でした。また預かった子供達のうちほとんどが、5歳くらいまでには実親のもとに帰されたそうです。それ以上の年齢になると手元から離すのが難しくなるためですが、中には預け親の後継ぎとなる場合もあったようです。

 

その後参加者は先生とご一緒に、見事なお庭や番傘など古民家の風情があるお部屋でおいしい弁当をいただきました。

 

いささんちの庭

展示されている番傘

 

今回参加者は、中村先生の興味深いお話に加えて、いささんちのスタッフのみなさまの温かいお心配りのおかげで、充実した楽しい時間を過ごすことができました。(会員 石井 宏)

 

(写真 石井宏、伊佐敦子、相場まり子)

(広報 須田信夫)