第99回都草美化活動~善法律寺~(14.12.16)
第99回都草美化活動~善法律寺~(14.12.16)
(松浦康昭住職)
◆日 時:平成26年12月16日(火)午前10時集合
◆場 所:善法律寺(八幡市八幡馬場88-1)
◆参加人数:13名(女性4名,男性9名)
同寺の清掃は,紅葉後の落葉の清掃というこの時期だけに限られるため,寒冷前線の通過により高い降水確率の予報でしたが,雨の止み間に清掃できることを期待して役員を中心に集まることにしました。結局,都草会員10名のほか,やわた観光ガイド協会などから3名,合計13名の方々にお集まりいただきました。
しかしながら,定刻の10時になっても雨が降り続いたため,作業は中止にせざるを得ませんでした。
そこで,皆さんでお参りさせていただくよう松浦康昭住職様にお願いしたところ,快く本堂に上げていただきました。そして,お参りの際,住職様から同寺の歴史や文化財について次のとおりお話していただきました。
【歴史】
同寺は,石清水八幡宮の検校であった善法寺宮清が建立された律宗の寺院であります。
また,足利氏とゆかりがあり,特に,宮清の曾孫である良子が義満の母であるため,義満・義教・義政の歴代将軍が善法寺家の菩提寺である同寺に何度も参詣しています。
【文化財】
(京都府指定文化財 2棟)
本堂:江戸時代前期(寛永16年頃)の建立で,石清水八幡宮の旧社殿の材料を用いたと伝えられています。
表門:江戸時代後期(宝暦9年)の建立で,大きな改変もなく現在に至っています。
(本堂)
(表門)
(八幡市指定文化財 9点)
八幡大菩薩像:平安時代の作で,もとは,石清水八幡宮の祭神でありましたが,明治の神仏分離の際に同寺に安置され,現在,当寺の本尊になっています。
愛染明王像:本堂の脇仏で鎌倉時代の作。獅子の冠を被り,台座は朱蓮華座で,特に,下層の反華や線条の連弁は素晴らしい造形になっています。
不動明王像:本堂の脇仏で鎌倉時代の作。特に,台座は珍しい方形の重々層になっています。
以上のほか,宝冠阿弥陀如来(南北朝時代の作),地蔵菩薩像(平安時代の作),十一面千手観音菩薩像(鎌倉時代の作)などが八幡市指定文化財になっています。
(八幡大菩薩像)
(愛染明王像)
(不動明王像)
また,境内には,良子から寄進された紅葉が多く茂っており「もみじ寺」といわれています。その境内には大乗院五輪塔のほか,男山四十八の坊舎の一つである「大西坊」の墓塔があります。
(大乗院五輪塔)
覺運(かくうん)は,「忠臣蔵」で知られる大石内蔵助の叔父である小山良師の末子でありますが,後に内蔵助の養子になっています。そして,大石良雄の実弟である専貞の跡を継いで大西坊の住職に就いています。
(覚運の墓塔)
なお,境内には自由に入ることはできますが,本堂内の拝観は事前に予約が必要ですので注意してください。
最後に,来年の同じ時期に同寺の美化活動を考えていますので,皆様方のご参加をよろしくお願いします。
(報告・写真 奥本徹夫)
(堂内は撮影禁止の為、仏像の写真は住職様の許可を得、パンフレットより転写)
(事務局 熊谷喜輝)