第258回美化活動~萬福寺~(2025.11.11)
第258回美化活動~萬福寺~(2025.11.11)
日 時:令和7年11月11日(火)午前10時~
場 所:黄檗山萬福寺(宇治市五ケ庄三番割34)
参加人数:33名
天 候:晴れ

萬福寺三門
本日は「山門を 出れば日本ぞ 茶摘み唄」の萬福寺で美化活動を行いました。大檀越となる第4代将軍徳川家綱から下賜された広大な境内に、国宝の仏堂が建ち並ぶ禅林の庭を掃除する栄誉にあずかりました。
総門前に参加者全員が集合、10時前に総門、三門をくぐり境内に入りました。三門には開基隠元禅師書の「萬福寺」額が掛けられています。

清掃開始前に挨拶される辻岡智幸化主
10時に斎堂横に集合、萬福寺化主の辻岡智幸様からの挨拶の後、清掃道具一式をお借りして、本日の美化活動が始まりました。

清掃中1

清掃中2

清掃中3

清掃中4

清掃中5
要望された清掃箇所は、天王殿、大雄宝殿(だいおうほうでん)、法堂前庭の落葉清掃でした。参道中央の正方形の石列は石條(せきじょう)と言い、龍の背のウロコを表し、住持のみが立つことができます。
庭には松が立ち並び、辻岡化主から「見渡せば綺麗に見えるが、そうではない」のお話し通り、その場所に立てば松葉が散在していました。清掃中の写真ではわかりづらいのですが、清掃前後の石條をアップで写した写真をご覧いただくと、きれいになっているのがわかります。

清掃前の石條

清掃後の石條

落ち葉集積
約1時間の清掃で、収納袋2袋が集まりました。

清掃後挨拶される辻岡化主
美化活動後、回廊、大雄宝殿内、法堂前で辻岡化主から、多くの興趣がつきないお話をしていただきました。
メモを取った項目を羅列すると、①隠元禅師のお話し。3年で帰山の約束が…②萬福寺には、他の禅寺にない天王殿が存在する③天王殿に祀ってある布袋尊と韋駄天のお話④普茶料理の卓から座卓「ちゃぶ台」がうまれた話⑤大雄宝殿の本尊の釈迦如来と脇侍の迦葉、阿難の二尊者、及び明朝禅のお話⑥同堂の円座での僧侶作法を実演⑦萬福寺での「般若心経」の読み方(読経)を実演⑧十八羅漢(他寺では十六羅漢)と「らごら尊者」のお話⑨明治の初め、苦渋の法堂売却と原敬が購入寄進の話などなどでした。

開梛の説明をされる辻岡化主
斎堂回廊で、釣ってある魚形の開梛(かいぱん)のお話をうかがいました。開梛は木魚の原形で、我々がよく見る木魚はここから生まれました。通常は修行僧が木棒で叩いて食事を知らせるのですが、本日は予定が変わったため、辻岡化主が木棒で割るがごとく叩く実演をしてくださいました。
辻岡化主のお話に参加者全員が感謝の言葉を表し、拍手もおきました。本当にありがとうございました。

境内の南天
境内の赤い実をつけた南天の写真。本日の天気良好を表した写真でもあります。
報告者 羽田徹夫
写真撮影 石井 宏
(広報部 松井浩治)
編集部より:都草では、萬福寺を紹介した動画をYouTubeで公開しています。ドローンで撮影した上空からの映像など、普段見ることができない角度の映像もあります。ぜひご覧ください。