活動内容

第125回研究発表会報告、岩尾 光将 会員、高木 哲 会員(23.2.2)

第125回研究発表会報告、岩尾 光将 会員、高木 哲 会員(23.2.2)
 YouTube 期間限定 2月11日(土)から2月17日(金)午後5時まで
    会員のみ限定公開 
 
◆日 時:令和5年2月2日 午後1時10分~午後4時00分
 
◆場 所:ひとまち交流館 京都 3階
 
◆研究発表:1.「古都門名称変遷と院号 門院号」岩尾 光将 会員
 
      2.「石の博物館京都駅」 高木 哲 会員
 
◆参加人数:ひとまち 30名
 
 
 
第1部は、「古都門名称変遷と院号 門院号」岩尾 光将 会員です。
 今回の発表会において、古都門名称のお話しをさせていただきました。
名称については ①機能による名称 ②形式による名称 ③名前による名称、今回は名前についてです。

氏族の名前による門、部所の名前による門、宮家の名前による門、等でしょうか。

 しかし平安京に遷都になり、門名は中国風(唐)二字変わり本来の意味合で無くなり、ただ単に漢字二字の意味で、何処の場所(門)でもよい名前に変わりました。
現在の御所 御苑と比べることは難しく場所も広さもちがい 建物そのものもが少なくもちろん門そのものも少なくなっています。
今回の図面(門)を見ていただき今は影も形もないけれど都にあった門に思いを馳せてほしいものです。

 

 院号、門院号は本来は垣をめぐらした建物のことを【院】と言われていました。
そのことから住まわれている人の尊称に使われるようになり太上天皇の異称として院号を使用するようになり女性の場合はもちろん院号はありますが、門の名前を尊称に使い門院号が定着していったようですね。

 又他の門では随身(神)門、二天門がありますがこの門には廃仏毀釈の時に、浅草寺(せんそうじ)の東門に日光の陽明門で天岩戸の別神(豊磐間戸神、櫛磐間戸神)を浅草神社(あさくさ)に移しその後に鶴岡八幡宮の二天の持国天、広目天を浅草寺に移し随神門から二天門に変わリました。
 随神門は神社の楼門 二天門については別名で 清水寺の轟門、仁和寺の赤門、中門とも これらも二天門です。
二天門とだけでいわれているのは五条坂大谷本廟(ほんびょう)にあり、西本願寺の飛雲閣と同じく聚楽第から移されたようですね。(二天門は明治の再建)
門も時代の流れで大変のようですね。神社楼門にはカドモリノカミ、カドオサと言われています。(会員 岩尾 光将)
 
 


 
 
 
第2部は「石の博物館京都駅」 高木 哲 会員 です。
 
 4代目JR京都駅は原広司設計で、竣工後昨年で25周年を迎えました。当時としては巨額の1200億円(その後高層ビル含め2600億円の名古屋駅が最高)を投じた当時としては最新の駅ビルでした。当初から建物には賛否両論があったのですが、実は世界の銘石をふんだんに使った駅である、ことはあまり知られていません。(宣伝してないのは、予算が半端でなかった?と穿ってしまいます)

 北側の中央口に、大きな柱が6本(A~F)ありその柱は4本の小柱で建物を支えています。この4本の柱の内側2面に世界の銘石12の石のサンプルを展示、す。従って12本×4=48、これが六本の柱にありますので48×6=288のサンプルを展示しています。石は火成岩の代表花崗岩と変成岩の代表大理石です。

 
 東側のA柱に日本を含めアジア、Bインド、中近東、C欧州、Dイタリア(有名な大理石産出の国)EアフリカF南北アメリカの35か国の銘石が展示してあります。中にはブラジルの大理石「アズルバイヤ」のようにジュモルチュライトという宝石を含んだ紫色の大理石もあります。これをもって「京都駅は石の博物館」という別名があるほどです。

 
 京都駅には展示サンプルの288種類全部ではなく73種類の選ばれぬかれた世界の銘石がつかわれました。「世界」ですから日本は2種類(茨城県稲田石、山口県霞更紗)のみです。石灰岩由来の大理石には多くの貝の化石も見られますし、八条口のサモア花崗岩には宝石質のガーネットもゴロゴロ(絶対ほじくらないでください!)、大理石の中にはあのミケランジェロが彫刻したダビデ像の石、「ビアンコカラーラ」もふんだんにつかわれています。普段使いの京都駅、ちょっと視点を変えて探検してみませんか?(会員 高木 哲 )
(広報部 岸本 幸子)
 
 
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