活動内容

わくわく倶楽部(フィールドワーク)嵯峨天皇陵を巡る(20.11.18)

わくわく倶楽部(フィールドワーク)嵯峨天皇陵を巡る

日 時 : 2020年11月18日(水) 10時~13時
参加者 : 15名
経 路 : 大覚寺バス停⇒嵯峨天皇陵⇒後宇多天皇陵⇒広沢池⇒
      ⇒兒(ちご)神社⇒遍照寺

昨年の12月18日以来、久々のフィールドワーク。大覚寺バス停に集合し嵯峨天皇陵へ、気温24度快晴の中わくわくgo toです。

大覚寺バス停前での打ち合わせ

① 大覚寺バス停から約12分で『嵯峨天皇陵』に到着。
 ◎嵯峨天皇陵
  ・「嵯峨山上陵」(右京区北嵯峨朝原山町)
  ・(さがのやまのえのみささぎ) 遺言により薄葬
  ・陵 形:円丘
  ・標 高:約 185 m (標高差 115 m)
  ・階段数:530段

この階段の上に嵯峨天皇陵があります
さあ、元気に登りましょう
途中、こんな景色も見られます(第2展望所)

山上陵に近づくと石段が水晶を含む花崗岩に変わり、キラキラと光っています。水晶は古来より浄化・清浄作用があると考えられ、神社仏閣等の地中に埋められました。双ヶ丘あたりでよく採れるそうです。日本の国石ってご存知でしたか、翡翠と水晶です。

もう少しです

御陵の周りには2019年3月のフィールドワークで見付けた京都御苑と同じ古い「界標」○宮がありました。

界標8号
嵯峨天皇陵前にて(全員登りました)

嵯峨天皇は、自らの葬儀や埋葬の仕方について詳細に命じておられます。徳を持たない自分の死に国費を費やしてはならないとして、太上天皇としての葬儀を拒まれ、薄葬を望まれました。これに従わなければ怨霊になって長く恨み続けるとまで言い残されています。
「続日本後紀」巻第十二 承和九年(842)七月十五日の条に遺詔が記されています。興味深い内容です。

「続日本後紀」巻第十二

遺詔は守られ、嵯峨太上天皇のご意向どおり「薄葬」が行われ、国忌とされなかったことから「延喜式諸陵式」に記載がなく、中世以降埋葬地が分からなくなっていました。二尊院や清凉寺という説もありましたが、慶応元年に「山城志」「山陵志」をもとにこの地に治定されています。

② 喧騒から離れたもう一つの『嵯峨野路』
嵯峨天皇陵から後宇多天皇陵に向かう静寂な嵯峨野路を散策。
途中に直指庵がありますが今回はスルーしました。
感激!! 自動販売機が置かれています。中には新鮮な野菜(葉物・海老芋・ゆずなど)や今時のマスクが販売されていました。どれもお安い。

マスクも売ってる自販機

③ 人とすれ違うことも殆どなく、12分歩くと
『後宇多天皇陵・蓮華峯寺陵(れんげぶじのみささぎ)』に到着。
第91代「後宇多天皇」・「後宇多天皇御母亀山天皇皇后佶子(きっし)」が合葬された陵に第90代「亀山天皇」・「後宇多天皇皇后姈子内親王」          
・第94代「後二条天皇」の分骨所が(三世代)1ヵ所に集まっている陵墓。        
畏怖を感じさせる御陵です。今年一番の紅葉でした。

嵯峨の路から見た山々
後宇多天皇陵前にて
後宇多天皇陵の鮮やかな紅葉

④ 左に竹林、右に広々した田園風景をみながらゆっくりとした下り坂を20分ほど歩くと『広沢池』が見えてきます。

のどかな田園風景の中を歩きました
「森林と農業 水のつながり」説明板
「遍照寺旧境内」の駒札

⑤ 広沢池の南西畔にある『兒(ちご)神社』に到着

児神社パンフ
ハート石
石椅子

⑥ 兒神社から南へ約10分で『遍照寺』に到着
真言宗御室派準別格本山 広沢山 遍照寺 通称広沢不動尊 
 広沢池の北西及び西側一帯に創建された遍照寺は応仁の乱により衰退し、江戸時代の寛永年間にこの地に再建され現在に至っています。
本尊「十一面観音立像」と「赤不動明王坐像」は、いずれも989年創建時に安置され、作者は平等院鳳凰堂の阿弥陀如来立像の作者定朝の師(父)、康尚。重要文化財に指定されています。

遍照寺

皆さんの会話に耳を傾けると
「遍照寺を創建した寛朝という人は法力を持っていて、祈祷で「平将門の乱」を平定して、東国鎮護のために『成田山新勝寺』を建てた人……」
勉強になります。

遍照寺のとりわけ有名な行事は、毎年8月16日、五山送り火の日に広沢池で行われる「灯篭流し」です。1800基の赤・白・黄・青・紫の五色の灯篭が広沢池に浮かべられ、その後、曼荼羅山に「鳥居形」の送り火が灯されます。精霊送りの幻想的な雰囲気を感じられそうですが、今年は残念ながら新型コロナの影響で、灯篭流しは行われませんでした。

秋の広沢池

遍照寺から南へ約5分、丸太町通沿いにあるファミリーレストランさと前で解散しました。暑い中お疲れ様でした。

街中を離れての久しぶりのフィールドワーク、爽快でした。来年3月から再開できることを願っております。

報告:藤川由美子会員
写真撮影:小松香織・熊谷喜輝
広報部:熊谷喜輝

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