活動内容

第79回 歴史探訪会東部会 たっぷり堪能!!御寺(みてら)泉涌寺(17.11.29)

第79回 歴史探訪会東部会 たっぷり堪能!!御寺(みてら)泉涌寺

日  時 平成29年11月29日(水)13:00~
参加人数 37名・うち非会員7名、スタッフ7名
コ ー  ス 大門(集合)~楊貴妃観音~浴室・泉涌水屋形・清少納言歌碑~仏殿~舎利殿~霊明殿~御座所~
     今熊野観音寺~中宮定子鳥戸野陵~剣神社(解散)

(報告:東部会副部長 広瀬俊子)

燃える秋、泉涌寺、のキャッチフレーズのままのロケーションになりました。長い坂道の参道を多くの方が登って来てくださり、参加者が少ないかとの心配も杞憂に終わりました。37名の参加者にはご苦労様ですの一言です。

出発前に武富部長よりコースの案内
出発前に武富部長よりコースの案内
境内図
境内図

大門に集合し、泉涌寺の歴史の話から始まりました。鎌倉時代、洛東の地に異国風の大伽藍が九條家の絶大な支援により、立ち並びました。多くの僧がそこで学んでいる様子、そして、大袈裟な振りをして闊歩するさまを想像して頂けたと思います。

最初に広瀬副部長より泉涌寺の歴史の説明
最初に広瀬副部長より泉涌寺の歴史の説明

楊貴妃観音坐像は秘仏として祀られたため、色彩も残り美しいまま現在まで伝わっています。香木で作られたと思われていましたが、最近の研究では檜材で作られている事が判明し、日本から持ち込んだ可能性が高くなり、また体内に五輪塔があることもわかり、まだまだ解明される余地が秘められた観音様でした。

楊貴妃観音堂
楊貴妃観音堂

下り参道の下には、泉涌寺の名前の由来になった泉が今もなおこんこんと湧き出ています。

仏殿への参道
仏殿への参道
清少納言歌碑前にて、武富部長
清少納言歌碑前にて、武富部長

唐様で造られている仏殿の大きさに驚き、そこに掛けられる涅槃図の大きさに驚き、三世仏の大きさに驚きました。涅槃図は天井部分、壁の部分、床の部分の三つに折れ曲がります。我々は床の部分に立ち、嘆き悲しむ動物たちと同じ空間を共有し、お釈迦様の涅槃に立ち会うのです。まさに3Dの世界です。

仏殿にて、丹羽会員
仏殿にて、丹羽会員

舎利殿は、非公開ですが、辰年のみの御開帳です、あと7年頑張りましょう。今年の10月に、能の「舎利」が演じられました。盗まれた仏舎利を奪い返す韋駄天の話も、面白かったです。韋駄天は足が速かったのですね。御馳走もここから来ています。

舎利殿
舎利殿
霊明殿前にて、福井監事
霊明殿前にて、福井監事

月輪陵、後月輪陵を拝礼しました。御寺にふさわしい佇まいで、歴代天皇や皇妃の方々が眠っておられます。本坊に続く御座所は、両陛下をはじめ、皇族の方々が御陵参拝の折に、ご休憩所として使われます。他の部屋より一段と高くなっている玉座の間には、鳳凰図が描かれ、その座には繧繝べりの畳が二枚重ねて置かれていました。そこからの紅葉が見事でした。参加者から“来られてよかった”との感嘆の声がきけました。

月輪陵前にて、福井監事
月輪陵前にて、福井監事
御座所休憩所にて、大谷副部長より御座所の案内
御座所休憩所にて、大谷副部長より御座所の案内
御座所庭園
御座所庭園

孝明天皇の後月輪東山陵は、残念ながら現在見ることが出来なくなっています。その当時この大工事が人力だけで行われた、という話を聞いて驚きました。

弘法大師が建立された今熊野観音寺は、西国三十三か所の霊場で、ご本尊の十一面観音さまは秘仏です。霊験あらたかで、今も多くの参拝者が訪れています。弘法大師のご縁で、四国八十八ヶ所とも縁があり、毎年9月には全部の霊場のお砂を集め、お砂踏み法要が行われます。こんなにコンパクトにしても良いのでしょうか。後白河法皇も熊野をここに持ってきたのですからいいのですね。ここでも見事な最後の紅葉に出会えました。一本の木でこのように多くの表情を見せてくれる紅葉を見たことがありません。まさに燃える様な紅葉で本当にみごとでした。

今熊野観音寺参道
今熊野観音寺参道
今熊野観音寺にて、田村専務理事
今熊野観音寺にて、田村専務理事
境内、残り紅葉
境内、残り紅葉

鳥戸野陵は、中宮定子が遺言により鳥戸野陵に土葬されました。「べ」の字の違いを聞きました。「戸」は阿弥陀ヶ峰の南側で高貴な方の葬地、「辺」は北側で庶民の葬地、「部」は両方の時に使い分けるそうです。

中宮定子、鳥戸野陵参道
中宮定子、鳥戸野陵参道

最後は剣神社でした。疳虫封じの御利益があり、また剣から手術の無事を祈る神とも言われています。電気メスでもご利益があるのかとアホなことを言ってはいけません。古くからある土地の産土神様です。

剣神社
剣神社
剣神社にて、多賀会員
剣神社にて、多賀会員

東部会には珍しく時間ピッタリで、無事終了することが出来ました。

写真:熊谷喜輝
広報部:熊谷喜輝

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