活動内容

第4回 古文書講座(14.9.6~)

第4回 古文書講座

日時:9月6日(土)~3月7日(土)13:30~15:30 計6回
場所:三井ガーデンホテル京都四条 2F「音羽の間」
参加者:24名

 この数年,都草会員のみなさんと古文書講座なるものをやっています。京都の名所図会,大火の記録,石碑の碑文,古人の手紙と,毎年趣向を変えていますが,要するにむかしの人の言語表現を勉強することにほかなりません。
 読んでいるものは歴史の世界では「史料」とよばれ,歴史学の世界は史料を中心にまわっています。史料がないことについては語らない,または憶測でしかないということを断らなければなりません。
 そんなに大切な史料なのですが,以外にぞんざいに扱われることが多い。内容がわかればどんな文章で書かれているか,どんな言葉が使われているか気にしない。魚をつかまえることができたら使った道具のことなど忘れてしまう,得魚忘筌というたとえがあります。大量の史料をあつかうためにはやむを得ないことかもしれません。
 わたしは逆に史料の文章や言葉を注視したい。何が書かれているかと同時に,どう書かれているかというのも一つの史実である,とおっしゃったのは故吉川幸次郎先生(中国文学)です。この意味でわたしは吉川先生に私淑しています。
 どう書かれているかといことを追求するためには,まず作者の想定した読み方をつきとめることがたいせつです。都草の古文書講座ではひそかにこのことを実践しているつもりです。
 今年度は書状(手紙)を素材にしています。手紙というのは書物とちがって特定の人にあてたものです。言葉づかいもその特定の人にあわせている。伝えたいことがらだけでなく,作者の心理,差出人と宛先の身分関係などが常に表に出ています。細かく読んでいくことがたいせつなんですね。ただし,紙に書かれた文は話されることばではありません。多分に形にはまっていますから,あまり細かいところまでつっこんでも限界がありますけれども。
 会員のみなさまにはご迷惑かもしれませんが,今すこしおつきあいくださいますよう,伏してお願いもうしあげます。(伊東 宗裕)

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(写真撮影:小松理事)

(この講座の申込は終了しています)       (事務局 熊谷)

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