活動内容

第2回都草地蔵研究会「お地蔵さん連続講座(勉強会)」(12.4.28)

  

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 ★参加者の質問に答える吉見誠一郎会員

 

 

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 ★熱心な会員の皆様

 

 第2回都草地蔵研究会「お地蔵さん連続講座(勉強会)」(12.4.28)

 

 ◆日 時: 4月28日(土) 10:00~11:30

◆場 所: ひとまち交流館京都

◆内 容: 3.地蔵信仰の発生と伝来 

       4.地蔵菩薩の種類

 ◆参加費: 300円

◆参加人数: 18名

 3月から、月一回のお地蔵さん連続講座(勉強会)」(全8回)が始まりました。この講座は、お地蔵さんに関します体系的知識の習得を目的にしております。第一回に引き続きまして、講座資料を順番に音読。内容に関しまして、疑問を出し合って皆で考え、少しずつ理解してまいります。

<第2回の講座から>

 民間地蔵信仰の成立についてという項目のなかに、民間地蔵信仰の特色が書かれております。平安末期は末法思想と政治的・社会的混乱が一致した時期。であると同時に、仏教の庶民化・地方化をみた画期的時期でもある。平安末期の貴族社会の「現世で功徳を積めば地獄に落ちない」という思想により、貴族は作善(造寺・造塔・造仏・写経・読経)に努めた。その結果地蔵信仰は、貴族僧侶には法華信仰付随的に信仰される程度であった。逆に下層の庶民は功徳を積めない、作善ができないので、「地獄は必定」と考え地蔵専修信仰の風を強めた。

 地蔵信仰の民衆的展開についてという項目では、地蔵の現世利益信仰化が書かれております。法然によって確立された中世浄土教は親鸞によって絶頂に達した。親鸞の思想の根底は現世価値の全面的徹底的否定。よって現世利益を追求する弥勒菩薩・観音菩薩・地蔵信仰とは相いれなかった。このことが浄土真宗のお寺にはお地蔵さんがみうけられないということの理由の一つなのでしょうか。また、葬式仏教と地蔵信仰についても書かれております。中世後期、仏教諸派は、民衆の素朴な冥界への恐怖を利用し、十王信仰を媒介に葬送追善を勧めた。中世仏教の専修思想の下で否定されるはずであった地蔵が、中世仏教の民間浸透 の過程で、民衆の信頼と畏怖の対象である冥界の支配者として新たにクローズアップされた。

上記のような、今一つぼんやりとしかとらまえていなかった事柄が、徐々に鮮明になっていくのを感じながらの勉強会となりました。 第3回が楽しみです。

 

 

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 ★時には難しい仏教用語の読み方に苦労しながらも読み進めます

 

 

(事務局 小松香織)

 

 

 

 

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