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活動内容

第226回 美化活動 ~十輪寺~(2023.11.06)

2023.11.15

第226回 美化活動 ~十輪寺~(2023.11.06)

 

日時:令和5年11月6日(月)

 ・12:15~13:15 美化活動
 ・13:10~14:00 声明と三絃を聞く会
 ・14:50~15:15 本堂・書院の見学

場所:京都市西京区大原野小塩町481
参加人数:31名

 

今回は京都市西京区大原野にあります天台宗の寺院。
小塩山の麓に近い十輪寺にて美化活動を実施しました。
実施日当日までの天気予報は快晴でしたが、当日の天気予報は、雨で竜巻の発生予報・ひょうが降る予報となり心配しましたが、遠隔地にもかかわらず31名の参加者がありました。

副住職のご挨拶①

副住職のご挨拶②

阪急バスの便が1時間に1本のため、従来と違い変則的な実施となりましたが、ご住職の計らいで毎年6月に実施されています、『声明と三絃を聞く会』を美化活動参加者に拝聴する機会を得ました。

境内の紅葉はこれからですね。

 

 十輪寺は、西京区にある田園風景が残る天台宗の寺院で山号は小塩山(おしおざん)。

本尊は延命地蔵菩薩(等身大木造の坐像)。
平安時代初期の歌人で六歌仙の一人在原業平が、晩年この寺に隠棲したことから『なりひら寺』ともいわれ、中庭(三方普感の庭)の樹齢200年の『なりひら桜』(枝垂れ桜)でも知られています。

十輪寺周辺の大原野は、長岡京遷都の頃から皇族や貴族が鷹狩りをし、優雅に楽しんできた場所です。

十輪寺は文徳天皇のお后染殿皇后(藤原明子「アキラコ」)の世継ぎが生まれなかったので.嘉祥3年(850年)に天台宗の開祖・最澄作の延命地蔵菩薩を安置し、世継ぎ祈願を行ったのが始まりだとされる。
祈願後にめでたく皇子御降誕、後の清和天皇になられたことから文徳天皇勅願所とされた。
染殿皇后は出産の際、延命地蔵菩薩のお腹に巻かれていた腹帯を自身のお腹に巻いたことにちなんで、「腹帯地蔵尊」とも呼ばれ、今も子授けや安産を願う方から厚い信仰を集めています。
延命地蔵菩薩は秘仏ですが、毎年8月23日の一日だけご開帳され、一般に公開されています。

寺伝では平安時代初期の歌人である在原業平が、境内の裏山に塩焼きの風情を楽しんだとされる塩竈(しおがま)の旧跡があります。それが十輪寺周辺の地名が「小塩(おしお)」となった由来であるともいう。

平安時代中期には、花山法皇が西国三十三所を再興した時に背負っていた「草分観世音(くさわけ)」、おいづる観音とも呼ばれる(秘仏)。法皇の御手判も寺宝である。

室町時代になると、応仁の乱の兵火で創建当時の伽藍は焼失し、荒廃したが、藤原氏の公家・花山院家の菩提寺となり、寛文年間(1661~1673年)に、花山院定好により再興され、花山院常雅により堂宇が整備され現在に至っています。

本堂(京都府指定有形文化財)は、寛延3年(1750)の再建である。屋根は鳳輦型という神輿を型どった非常に珍しいものであり、内部天井の彫刻も独特の意匠が施されており見応えがあります。

鐘楼(京都府指定有形文化財)は、寛文6年(1666)10月頃の建立。不迷梵鐘(まよわずのかね)と呼ばれ、自分で決心がつかず迷っている時にこの鐘を撞くと、決心がつく不思議な鐘とされています。

 

庭園『三方普感の庭』:寛延3年(1750)、右大臣藤原常雅公が本堂再興した時に造られたもので、高廊下、茶室、業平御殿の三ヶ所から場所を変え、見る人に様々な思いを感じさせる“癒しの庭」であります。
それぞれの場所から「立って見る」「座って見る」「寝て見る」と3通りの見方で趣の違いを楽しめることから、その名も三方普感の庭(さんぽうふかんのにわ)と呼ばれる。

 

美化作業は、禁足地である貴族(藤原北家の花山院家)のお墓とその周辺と、その参道の枯れ葉・枯れ木の除去をしました。
又、表参道の白椿などに絡まっている蔦の除去と表参道脇の溝に枯れ葉や土砂が堆積しておりました。作業が終わるころに雨が降り出してきましたので助かりました。
会員の皆様方のお陰で大変綺麗になったとご住職と副住職様が喜んでおられました。翌日(7日)に、ご住職様からお礼の電話がありました。

お墓の掃除①

お墓の掃除②

お墓の掃除③

山門前(表参道溝)掃除

参道の掃除①

参道の掃除②

作業終了後は、本堂で美化活動をして頂く方にと、ご住職の計らいで「声明と三絃を聞く会」が行われました。

声明と三絃を聞く会①

声明と三絃を聞く会②

声明と三絃を聞く会③

声明と三絃を聞く会④

声明と三絃を聞く会⑤

御年93歳のご住職のざっくばらんな法話を拝聴してとても楽しい時間を過ごせました。と会員からの報告がありました。

声明と三絃を聞く(ご住職)

尚、本堂内は撮影禁止ですが、「都草だより」に掲載されるのであればと撮影許可を頂きました。
15時29分のバスが最終便であり、又、本降りとなってきましたので、14時ごろに終演となり、本堂・書院・塩竈・庭園を見学させて頂きました。ご住職には短い時間となり、物足りなさを感じたことでしょう。

 

(次回美化活動のお知らせ)
令和5年11月24日(金)午前10時から長楽寺(東山区)で美化活動を行います。なお、雨天の場合(降水確率70%以上)は、11月27日(月)に延期となります(翌々々日なので注意して下さい)。

多くの方の参加をお待ちしております。

 

                    報告者、写真撮影 吉野克行
                      (広報部 松井浩治)