第28回都草歴史探訪会~「初夏のきぬかけ路に魅せられて」~(11.5.13)
2011.05.18
★つつじと鏡容池
第28回都草歴史探訪会~「初夏のきぬかけ路に魅せられて」~(11.5.13)
◆日 時:5月13日(金) 12時30分集合
◆集合場所:龍安寺 受付
◆参加費:1400円(拝観料含む)
◆参加人数:58名
◆コース:龍安寺⇒真如寺⇒等持院⇒六請神社
昨日まで降り続いた雨も上がり、初夏の陽射しが新緑にまぶしい龍安寺に集合しました。一般観光客は石庭へと流れる中、私達はお寺の方の特別の案内で龍安寺裏手の墓地に織田信長の弟、信包とその一族の墓に詣でる。さらにその奥にはNHK大河ドラマ「お江」の最初の夫佐治一成の墓もあり、信長、信包とは従兄弟にあたります。龍安寺と細川家の関係は承知している我々も、織田家と龍安寺の深い縁に歴史の面白さを新たにしました。鏡容池に影を落とす衣笠山のほとんどが龍安寺の所有地と聞き、借景庭園という表現はあるが自前の山を背景にして、この場合どういうのだろうかと話している声も聞かれました。
★佐治一成の墓
真如寺の閑静な参道は、池に咲いた杜若が美しい。ここは一般公開されておらず、前相国寺派宗務総長であり、当寺の前住職でもあった江上泰山師の案内で特別拝観しました。寺の歴史は、鎌倉時代京都五山筆頭景愛寺の住職であった無外如大尼が、師無学祖元の遺爪髪を祀る正脈庵を築いたことに始まるという。夢窓国師も第2世住職を務め、京都十刹の第3位に数えられた大寺であり、今の等持院の東庭も元は真如寺の庭であったという。
★真如寺 参道
★真如寺
次に足利家の菩提寺等持院に向かう。等持院は、足利尊氏が夢窓国師を開基として建立し、霊光殿には足利歴代将軍(義量、義栄を除く)の木像が安置されています。幕末三条大橋にさらされた足利氏三代の首、そしてそれぞれの表情に足利将軍15代の栄枯盛衰がしのばれます。夢窓国師作三大名園の一つに数えられる庭は、東苑に心字池、西苑に芙蓉池を配し、清漣亭の佇まいが風情を添えています。水上勉が少年時代を過ごしたことなども思いだされました。
等持院門前にはマキノ省三碑が建っています。明治のころこの境内に等持院撮影所が造られ、活動写真と呼ばれた時代劇華やかなりし昔がしのばれます。
★等持院 新緑が美しい北庭
★茶室 清漣亭
★マキノ省三碑
最後に訪れた六請神社は元真如寺の鎮守で、今はこの地区の氏神として信仰を集めています。境内には力石大明神と呼ばれる大きな石があり、この石を持ち上げればあらゆる願い事が叶えられるとありました。
各寺院でお寺の方からいろいろお話を聞き、ゆったりと心くつろいだ午後の半日でした。
★六請神社にて
(記事と写真 林寛治副理事長)
(事務局 小松香織)