活動内容

旧議場土曜講座 2月は「京都の復興と教育 番組小学校創設150周年」(2020.2.15)

旧議場土曜講座 2月は「京都の復興と教育 番組小学校創設150周年」(2020.2.15)
 

 

旧議場土曜講座2月のテーマは「京都の復興と教育 番組小学校創設150周年」、杉村忠重会員がお話ししました。
 
 

講演する杉村忠重会員

 

都市は長い年月の歴史をもち、それぞれの天の時と地の利によって成長し、時には停滞して今日に至っています。そしてその都市が成長する時、その過程で何度かの脱皮を繰り返します。

京都は奈良とともに天皇の都城づくりで誕生したという最も光輝ある歴史をもち、千百年の繁栄を享受してきました。室町時代の富も、世界に誇る日本文化も「天皇」が京都におられたお蔭でありました。それが、明治天皇の江戸東幸で京都が京都でなくなりつつあった時、まさに衰退へ向かう崖っぷちに立たされた明治初期から末にかけて行われたのが、「京都策」と呼ばれる一連の改革です。

 

① 全国最初の番組小学校の創設、舎密局の開設、勧業場の創設など

② 琵琶湖疏水と事業用水力発電所の建設など

③ 明治末年の発電、上水、市電の三大事業
 

 

今回は、「まちづくりは人づくりから」と、全国に先駆けて創設された番組小学校を取り上げてお話しました。それは京都府による、圧倒的な「上から」の力によるものではなく、町衆のエネルギーのみによるものでもなく、両者の協力と意見対立、そしてその折衷による成果があって、初めて可能になった事業です。
 

今回も大勢の方が聴きに来られた旧議場

 

また、この「府-町衆」という軸だけでは番組小学校の創設過程は語りえず、幕末から活動していた西谷良圃や熊谷直行に代表される有志者の存在があったことを忘れてはなりません。

 

それであるからこそ、番組小学校の「精神」として語られる「竈金」は、その有志者の存在に頼らず、全戸から集金したという点において近代国家的な発想といえるかと思います。

 

講演する杉村忠重会員

 

京都立て直しの最前線として活躍した京都府庁旧議場という発表場所に恵まれ、多数の方々に熱心に聴講していただき、良い思い出ができたと喜んでおります。      (会員 杉村忠重)
 

今回も大勢の方が聴きに来られた旧議場

 

 

今後のテーマと講師は以下のとおりです。

 

令和2年3月21日(土曜日)13時30分~15時00分

テーマ:風流な文化人 東山文化の創始者足利義政

講師:須田清司理事

 

詳しいお問い合わせ先は

府庁旧本館利活用応援ネット事務局  電話075-414-5435です。

ホームページはhttp://www.pref.kyoto.jp/sisan/news/doyoukouza.html

 

広報:須田信夫

写真:須田信夫

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