活動内容

旧議場土曜講座 1月は「百人一首の魅力」(2018.1.20)

旧議場土曜講座 1月は「百人一首の魅力」(2018.1.20)

1月の旧議場土曜講座は、宮川恭子会員による「百人一首の魅力」
百人一首の成り立ちから、人々に広まって行く様、現代の親しまれ方や、詠まれた歌と作者ゆかりの地めぐりなどについて、お話しされました。

講演する宮川恭子会員
講演する宮川恭子会員

小倉百人一首がいつ頃成立したのか、はっきりとしたことはわかっていない。藤原定家の日記である「明月記」文暦2年(1235年)5月27日の記録には、嵯峨中院にあった宇都宮蓮生の山荘の障子の色紙和歌を頼まれて書いたとされている。しかし、今の百人一首と比べると、和歌や歌人などに差異がある。後鳥羽院や順徳院の歌を入れて、今のような百人一首にしたのは、定家の息子為家であったと思われる。

定家の小倉山荘は、厭離庵、二尊院、常寂光寺の辺りにあったとされていて、それぞれ時雨亭跡の石碑などが建てられている。

常寂光寺時雨亭跡の碑
時雨亭跡の碑(常寂光寺)

百人一首がかるたとして普及したのは、江戸時代である。川柳や狂歌に詠まれたり、落語の題材にもなって庶民に親しまれた。大名の娘の嫁入り道具として「光琳かるた」も作られた。

光琳かるた
光琳かるた

さらに時代が下がっても、百人一首は愛されてきた。大正から昭和にかけて宝塚少女歌劇団の芸名に、百人一首に因んだ名前が付けられた。

平成になってからは、嵐山に百人一首の歌碑が建てられたり、百人一首をモチーフにした、和菓子の展示会が開かれたりしている。

 

百人一首を題材にした和菓子(瀬をはやみ・・・順徳院)
百人一首をモチーフにした和菓子(瀬をはやみ・・・崇徳院)

漫画や映画になった「ちはやふる」は、若い世代の人達が百人一首に興味を持つきっかけにもなった。小学生にも簡単に取り組める「五色百人一首」は、短時間で遊べるため、学校教育の中でも取り上げられている。

五色百人一首

 

紫式部、大弐三位母娘の歌碑
紫式部、大弐三位 母娘の歌碑(廬山寺)

京都近辺には百人一首の歌碑がたくさん建てられていて、歌が詠まれた場所をしのんだり、作者ゆかりの地を訪ねて歩くのも楽しいものだ。

                                                                                                      (会員 宮川恭子)

講演する宮川恭子会員
講演する宮川恭子会員

満席の旧議場
満席の旧議場

平成30年2月以降のテーマと講師は以下の通りです。

平成30年2月17日(土曜日)13時30分~15時00分

テーマ:千年の時を刻む町中を往く

講師:木村哲夫会員

平成30年3月17日(土曜日)13時30分~15時00分

テーマ:京都・古典文学散歩

講師:坂本孝志特別顧問

 

旧議場土曜日講座は、事前申込制になっています。毎回、受付開始後すぐに満員になり、予約できなかった方がおられます。お聴きになりたい方は、早めにお申し込み下さい。

 

申込先は京都府府民総合案内・相談センター

TEL075-411-5000(電話受付時間:平日9時~17時)です。

詳しいお問い合わせ先は

府庁旧本館利活用応援ネット事務局 電話075-414-5435 です。

ホームページはhttp://www.pref.kyoto.jp/sisan/news/doyoukouza.html

(広報部 須田信夫)
(写真 宮川恭子、須田信夫)

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