活動内容

旧議場土曜講座11月は「嵐電界隈が面白い」(2018.11.17)

旧議場土曜講座11月は「嵐電界隈が面白い」(2018.11.17)

 

旧議場土曜講座第2回は、中江好喜会員による「嵐電界隈が面白い」。
嵐電を運営する京福電気鉄道の社名から、昔は北野線が北野天満宮まで延びていたことなど、嵐電の歴史の紹介から始まり、全ての駅について駅名と近くの名所をご紹介いただきました。

 

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モータリゼーションの発達と共に日本の各都市から懐かしの路面電車が次々と消え始めている。最盛期には約60都市近くにおいて市民だけでなく観光客の足としても活躍してきたが、廃止が相次ぎ現在では19都市のみに快走しており誠に寂しい限りである。
京都市においては、国内初(世界で5番目)の路面電車が明治28年に開業し、後に紆余曲折を経て市電に統一され路線の統廃合が進められた。昭和32年頃には約50万人の乗客を運び最盛期を迎えている。
しかし、この頃から徐々に自動車が増え始め、市電の運行に支障をきたすようになってきた。そして、昭和53930日をもつて多くの市民に惜しまれながら全面廃止となった。
そうした状況下において、観光地嵐山へのアクセス路線として“嵐電”(京福電気鉄道)が本線(一部路面電車)、北野支線を営業路線として約11キロの軌道をガタゴト、ガタゴトと走っている。

 

講演する中江好喜会員
講演する中江好喜会員

本日の講演テーマ「嵐電界隈が面白い」では各駅名(駅数22)の由来とその駅付近の名所・旧跡について、あまり書物に掲載されていない事柄を中心に話を進めた。
ここでは、字数の関係で本線と北野支線から一ヶ所ずつ選択し報告に替えたい。

まず本線においては「山ノ内駅」について。
なぜ平坦な土地なのに「山ノ内」なのか?この一帯は延暦寺の飛び地寺領であり、所謂山内(さんない)であることからの命名となった。駅の北側には最澄の母、妙徳尼の出生地でその住居跡に建立された念仏寺がある。また駅の真北約120mの地には、比叡山延暦寺の守護神である「日吉の神」を祀る山王社が鎮座している。樹齢約700年の大楠と夫婦和合、安産祈願の夫婦岩は一見の価値あり。

北野支線においては「宇多野駅」(旧名、高雄口)について。
駅名の由来はこの辺りの地域を示す。名所・旧跡については、福王子神社を取り上げたい。
仁和寺の鎮守社である当神社は、建造物一式すべてが昭和483月に重要文化財に指定。神殿は春日造で木賊葺。鳥居(明神鳥居で根巻付)は江戸時代の建造で花崗岩製という大変珍しいもの。

講演する中江好喜会員
講演する中江好喜会員

嵐電沿線には古都を偲ばせる情緒ある地名、史跡、旧跡がたくさんあります。
是非とも文化財の宝庫を訪ねて欲しいものです。

 

(会員 中江好喜)

 

今回も満員の旧議場
今回も満員の旧議場


旧議場土曜講座は毎月第3
土曜日の1330分から15時までです。今年度も、毎回事前申込制になっています。毎回好評で、申込み受付開始日に定員に達してしまうことが多くあります。多くの方がお越しになることが予想されますので、お聴きになりたい方は早めにお申し込み下さい。

申込先は京都府府民総合案内・相談センター

TEL075-411-5000(電話受付時間:平日9時~17時)です。

今後のテーマと講師は以下の方々です。

 

平成301215日(土曜日)1330分~1500

テーマ:京都のすぐき漬

講師:岡田英三郎会員

平成31119日(土曜日)1330分~1500

テーマ:庚申信仰とお猿さん

講師:住邦夫会員

平成31216日(土曜日)1330分~1500

テーマ:鴨川の橋を巡る

講師:高橋明俊副理事長

平成31316日(土曜日)1330分~1500

テーマ:京都の神仏分離と廃仏毀釈の名残を探る

講師:石田一雄会員

 

詳しいお問い合わせ先は

府庁旧本館利活用応援ネット事務局電話075-414-5435です。

ホームページはhttp://www.pref.kyoto.jp/sisan/news/doyoukouza.html

 

(広報部 須田信夫)

(写真 須田信夫)

 

 

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